イサキの概要
項 目 | 詳 細 |
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名 前 | イサキ |
分 類 | スズキ目コショウダイ亜科イサキ科イサキ属 |
学 名 | Parapristipoma trilineatum |
分 布 | 東北地方以南の日本海・東シナ海沿岸 |
形態・特徴
形態
細長い紡錘形で側扁している体型。成魚は体長30cm〜40cm。体色は成魚の背中はオリーブ色の褐色、腹にかけては銀色。幼魚の頃は体の上半分にはっきりとした黄色の縦縞が3本ほどあり、その見た目から「うり坊(=イノシシの子)」と呼ばれる。この縦縞は成魚になると春と夏以外は薄くなってしまう。体の表面は細かなうろこが密集しており、触るとザラザラしている。
異名
オクセイゴ(東北地方)、イサギ(東京)、クロブタ(神奈川)、エサキ(北陸から山陰)、ウズムシ(近畿)、カジヤコロシ(和歌山県南紀)など
特徴
海藻が多い岩礁域に群れをつくって生息する。夜行性のため昼間はやや深い海底で過ごし、夜になると海面近くまで浮上して泳ぐ。肉食性で小魚や甲殻類等、小動物を捕食する。英名は”Chicken grunt”。Chickenは背鰭の棘条がニワトリの鶏冠に似ていることから、gruntは「ブーブー鳴く」という意味で、イサキ科の魚は釣り上げた時にブーブーと鳴くことに由来する。
旬
梅雨前の晩春から夏にかけてが旬。この頃のイサキは「梅雨イサキ」、「麦わらイサキ」などと呼ばれる。
選ぶときのポイント
体の表面にツヤがあり、うろこがきれいなものが新鮮。他の魚だと目が濁っているものは鮮度がよくないとされるが、イサキは新鮮でも目が濁っていることがある。
多く含む栄養素
筋肉や内臓、血管のもととなるタンパク質を多く含む。また、赤血球中のヘモグロビンの合成を手助けする働きがあるとされるビタミンB12も豊富。
食感
獲れたての生の場合はコリコリとした食感だが、1〜2日寝かせるともっちりとする。加熱するとふっくらとした食感になる。
調理法
焼く
塩焼き
切り身に塩をふり、1時間以上置いてからグリルなどで焼く。イサキは焼くと身から脂が出て皮に浸透し、独特の風味が出ておいしい。
刺身
刺身
旬の脂の乗ったものは甘みとうまみが強く、シンプルに刺身でいただくのがよい。鯛にも劣らぬうまさ。