ブリ

●名前
ブリ

●分類
スズキ目アジ科ブリ属

●学名
Seriola quinqueradiata

●分布
日本各地の沿岸、南は東シナ海、北はカムチャッカ半島、東はハワイまで北大西洋に分布

●形態・特徴
冬を代表する魚、ブリ。日本沿岸に生息する回遊魚で成長によって呼び名が変わる代表的な出世魚。関東は成長とともにワカシ(35cm以下)→イナダ(35-60cm)→ワラサ(60-80cm)→ブリ(80cm以上)と呼ばれ、関西ではツバスまたはヤズ(40cm以下)→ハマチ(40-60cm)→メジロ(60-80cm)→ブリ(80cm以上)と呼び名が変わる。関東でも関西でも80cm以上のものがブリとされる。また、大きさに関係なく天然ものをブリ、養殖ものをハマチと呼ぶこともある。季節によって生息するエリアを変え、春~夏にかけては沿岸域を北上、初冬~春には南下する。
旬は脂が乗る冬。これは産卵期前で体に脂肪を蓄えているため。冬のブリは「寒ブリ」とも呼ばれ、独特の風味があり味がとてもよい。富山県から関西地方では、年末年始にブリを食べる風習があり、これを年取り魚と呼ぶ。
天然ものの主な産地は、長崎県、北海道、石川県、島根県、鳥取県、千葉県。
養殖ものの主な産地は、鹿児島県、愛媛県、大分県、長崎県、香川県、熊本県。
養殖ものは年間を通して味が安定。天然ものの寒ブリは高級品となるが味がとても良い。

●多く含む栄養素
良質なタンパク質を多く含む。脂が多く、DHAやEPAを含む多価不飽和脂肪酸を多く含み、脳の活性化、悪玉コレステロールや中性脂肪の減少、血栓を防ぐ働きなどが期待できる。ちなみに天然ものよりも養殖ものの方が脂肪分は多い。また、不眠症、疲労感をやわらげる働きなどがあるビタミンB1、ビタミンB2も多いのが特徴。

●食感
養殖ものは年間を通して脂がのる。熱を通しても身が締まり過ぎない。
身がふっくらとして張りがあるもの。血合いが鮮やかで赤いものを選ぶとよい。

●食べ方
刺身、焼き物、汁物、鍋、煮物など。あらからはよいだしが出る。
・ブリ大根
・ブリのあらと大根をしょうゆ、酒、みりんでじっくりと煮込む。長時間煮込むと骨まで味わうことができる。