タチウオ

●名前
タチウオ

●分類
スズキ目タチウオ属

●学名
Trichiurus lepturus

●分布
世界中の熱帯・温帯海域に分布。北海道〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋、瀬戸内海。東シナ海大陸棚、渤海、黄海

●形態・特徴
全長1.5mほどにもなる銀色の細長い魚。日本刀で刃の長さが2尺(60cm)以上で太刀緒で腰から下げるものを太刀と言うが、姿が似ていることから太刀魚(タチウオ)と呼ばれている。また、エサを捕獲するために体を立て、立ち泳ぎすることが名前の由来となっているとの説もある。
世界中の熱帯・温帯域に広く分布し、沿岸部から大陸棚にかけて生息する。成魚と幼魚で1日のサイクルで逆の行動を取ることでも知られる。幼魚は昼間は海底から100mほどの場所で生活し、夜になると海面近くまで移動。オキアミなどを捕食する。反対に成魚は昼間は上の方、特に朝夕は海面近くまできて、イワシなどを捕食し、夜は海底に潜る。タチウオの歯はとても鋭く、上顎の大きな歯が内向きに生えている。一度噛んだ餌を逃さない仕組みになっているため、生きているタチウオを扱う時は手袋をして触らなければいけない。
体表に鱗がないのも特徴。そのかわりグアニン質という銀粉の層で覆われ、白銀色をしているのはこのため。グアニン質は触れるだけでも落ちるが、生きている時は常に新しい層が生成される。このグアニン質を用いてかつては疑似真珠やマニキュアのラメなどが作られていた。

●多く含む栄養素
多価不飽和脂肪酸のイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が豊富。EPAは血液をサラサラにしたり、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させる働きがある。DHAは脳の発達、老化防止に役立つと言われ、免疫反応の調整などの働きも期待できる。その他、カルシウムの吸収を促進するビタミンD、血行をよくするナイアシンも含む。

●食感
繊維質が少ない白身。肉質は柔らかで味はクセがなく淡白。で生や煮物などでも食べられるが、焼き魚、ソテーにも適している。

●食べ方
・タチウオの刺身
三枚におろして薄く切る。皮の近くに旨味があるので、気にならなければ皮は引かなくてもよい。
・タチウオの塩焼き
スーパーなどでもよく売られている切り身で簡単に作れる。切り身に振り塩をして、1時間以上おき、これをグリルなどでじっくりと焼く。脂が染み出し、皮は香ばしく、身は甘みがあって美味。
・タチウオの天ぷら
小振りのタチウオを3枚おろしにして、天ぷら粉で揚げる。身はしっとりとして甘く、皮に旨みがあるので、天ぷらの種にタチウオは適している。
その他、フライやムニエルにも向く。バターとの相性がよい。