ムール貝の概要
| 項 目 | 詳 細 |
|---|---|
| 名 前 | ムール貝 |
| 分 類 | イガイ目イガイ科イガイ属 |
| 学 名 | Mytilus galloprovincialis |
| 分 布 | 全世界の温帯域に分布、日本では北海道南部から九州にかけて分布 |
形態・特徴
形態
貝殻はくさび形で殻長5cm~10cm、殻幅は殻長よりも短い。色は黒かがった紫色で光沢がある。殻の表面には成長線が薄く見られる。内側は少しだけ真珠のような光沢がある。中の身はベージュが雄、オレンジが雌となり、性別によって色が異なる。脚や内臓は外陰膜に覆われている。外陰膜の外縁は黒色をしており、女性器に似ていることから「ヒメガイ」などと呼ばれることもある。形状が似ているカラス貝と間違われやすいが、ムール貝がイガイ科であるのに対し、カラス貝は淡水に生息するイシガイ科であり、種が異なる。
異名
ムラサキイガイ、シュウリガイ、カラスガイ、エガイセトガイ、ヒメガイ
特徴
世界で最も食べられている二枚貝。日本では古くからエゾイガイなどの近縁種が食用とされてきたが、1920年頃から貨物船などからチレニアガイが移入した後に繁殖し、ムラサキイガイが日本名となった。日本では浅い岩礁などに足糸を絡めて固着している。春から夏にかけて繁殖する有毒プランクトンを餌にしていると健康被害を及ぼすことがあるので、自然採取したものは食べない方が無難。貝毒は熱に強いことから加熱しても毒は残るため、注意が必要である。
旬
旬は産地によって異なり、初夏から夏、冬が旬のところもあるが、いちばん多いのは秋。
選ぶときのポイント
口を固く閉じて生活しているため、口が閉まっているものは鮮度が良い証拠。逆に弱っていると口が開いてくる。
多く含む栄養素
良質なタンパク質を含み、筋肉や血液、皮膚などを構成するための大切な栄養素となる。その他、鉄分も100gあたり3.5mgと多く、さらにはビタミンB12、アスパラギン酸、アルギニンなども豊富に含まれている。
食感
柔らかな食感。香りがよく濃厚な旨みが特徴。
調理法
蒸す
足糸が出ているものは取り、水で洗う。鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて火をつけ、オイルににんにくの香りをつける。ムール貝とバター、ワインを加えて火を通し、仕上げにディルやパセリなど香りのよいハーブを散らす。
焼く
パン粉焼き
ムール貝に塩・こしょうを振り、パン粉にオリーブオイルを適量混ぜたものを上に乗せる。トースターで身に火が通るまで焼く。